2024年12月29日、韓国においてチェジュ航空(JEJU AIR)のB737-800型機が滑走路をオーバーランし、乗員乗客181人のうち、生存者2名、残る179名が死亡するという大変痛ましい事故が発生しました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りすると共に、事故調査委員会による正式な調査結果の究明が一日でも早く行われ、遺族の方に対する「なぜ家族・友人が亡くなったのか」というお気持ちの整理や航空機事故にとって重要な再発防止策が講じられることを願っております。
今回の航空機事故の原因については、早々にバードストライクを起因とした油圧システム損傷がニュースにて報道されています。具体的には、油圧システムによって稼働する、スポイラー等のブレーキシステムやランディングギアの不作動によって胴体着陸を余儀なくされ、胴体着陸後は逆噴射装置のみのブレーキしか作動しないまま滑走路端の障害物に激突したとされています。
しかしながら、航空機にとってバードストライクは長年の問題として対策は進んでおり、2009年のUSエアウェイズ1549便不時着水事故のように、エンジン2基が停止するような事態は最近は報告されていません。バードストライクとパイロットは思いつつも、実際にはタービンブレードの破断によってエンジンが損傷し、飛散した破片がエンジンカウルを飛び出して燃料系統や胴体部分を破損させた可能性も有り得るため、バードストライクだけではなく様々な可能性を事故調査委員会はひとつひとつ潰していくことになります。
引き続き、正式な事故調査報告をまちたいと思います。