本日8月25日はA319が初飛行した日となります。日本国内では目にすることがめったにない機体のため、A320シリーズの中でも存在感が薄いA319を解説します。
- A320シリーズということで各種装備品は共通
- 最大カスタマーは欧米エアライン
- 今後はA220との棲み分けに注目
まずは、”A320シリーズということで各種装備品は共通”について解説します。A320は1987年2月22日に初飛行し、それから約10年弱の時を経てA319は1995年8月25日に初飛行しました。これほど時間が掛かった理由として、A320の全長を約7m延長したA321の初飛行を優先させたことが挙げられる。伝統的に航空機は全長を延長したストレッチ型と呼ばれる機体派生型の開発を行っており、これを優先させるのは自然な流れである。一方で、短胴型はニーズが少なく、過去にはアイディアは出たものの実現には至らなかった機種はいくつかあった。(B777-100,B767-100等)
A319はA320シリーズの1機種ということでA320やA321との共通性を高めて開発がされた。具体的にはコックピットや客室の仕様はほぼ共通であり、メンテナンス性も高められている。操縦資格についてもA320やA321との操縦資格が認められている。
続いて、”最大カスタマーは欧米エアライン”について解説します。先ほどコックピットがA320シリーズにて共通であり相互乗員資格が認められていると説明しましたが、A319を導入したエアラインは既にA320を運行している、もしくは今後運行するエアラインが多い状況です。これは相互乗員資格や部品の共通性を売りにした成果と言えます。A319を多く運航するエアラインとして、米国アメリカン航空、ユナイテッド航空、欧州ではイージージェットが挙げられます。これらのエアラインはA320を運行しているので、A319の単独導入ではないことが分かります。
最後に、”今後はA220との棲み分けに注目”について解説します。エアバスは2018年にボンバルディアと提携することを発表し、Cシリーズをエアバスのラインナップに加えA220と改称することになりました。その結果、モノクラス仕様で110 – 140席となるA319とA220が機体サイズの点でバッティングすることになりました。同じエアバスということでA220とA319のどちらを販売促進するのか注目です。
私見としては、A320シリーズを運行するエアラインに対してはA319を提案し、エンブラエルなどのリージョナルジェットを運行するエアラインに対してはA220を提案するという合わせ技を使うのではないかと感じています。A319は従来型となるA319ceoに対して新型エンジンを搭載したA319neoを開発し終えているため、A319はオワコンではなく、引き続き世界各国を飛び回ることでしょう。
私自身はかつてイージージェットのA319に搭乗したことがあります。その時は真横から機体を見られなかったことで、A319と気が付くことはありませんでした。しかし、帰国後に搭乗した機体番号を調べた結果、A319であることが分かりました。たまたま移動先の空港にて折り返し便として飛び立った機体を横から撮影しましたが、改めて見返すと全長がA320よりも短いように感じます。
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