先日、私はお盆の帰省時にANA便を特典航空券にて予約しました。

搭乗時、CAさんのアナウンスにて「当便はANAウイングスの機材・乗務員にて運行いたします」と放送していていました。ANA便は帰省や出張にて利用していましたが、このアナウンスは聞き慣れていなかったので、調べてみました。

本日のテーマは”ANAウイングスってどんな会社?”です。

ポイントは以下の4点です。

  • ANAホールディングスの100%子会社
  • 2010年に設立(既に10年以上の歴史有)
  • 小型機のみを運行
  • 【私見】将来は運航機種数が増加すると考える

まずは、会社概要を見てみましょう。

ANAウイングスHPより

注目すべき内容は、資本金の行に”ANAホールディングス(株)100%出資”と記載されていることです。会社名に”ANA”が含まれていることから、ANAグループであることは容易に想像がつきます。更に、100%出資であえば、親会社の意向が色濃く反映されることから、ANAホールディングスの一員として戦略的に会社経営されていると推測されます。(もし100%出資ではない場合、出資比率の高い企業の意向を反映せざるを得なくなり、ANAの意向が反映されないケースも過去に設立した会社では起こりました。)

続いて、会社沿革を見てみましょう。

ANAウイングスHPより

ここで注目すべき内容は、”2010年に設立されて10年以上が経過していること”です。私の思い込みですが、てっきり2020年前後に設立されたのかと思っていました。(出張では主にJALや新幹線利用だったと言い訳させてください・・・)

歴史を紐解くと、ANAウイングスは、エアーニッポンネットワーク、エアーネクスト、エアーセントラルの3社が統合と記載されています。3社の中で最も会社規模が大きかったのはエアーニッポンネットワークです。かつては同社独自のロゴである”ANK”の文字が尾翼に書かれた機体を見たことのある読者の方もいらっしゃるかと思います。そして、エアーネクストはエアーニッポンが設立した子会社で、主に九州発着路線を担当していました。また、エアーセントラルは中日本エアラインサービスが前身となります。いずれの3社もANAの資本が入っていたことから地域別に会社を分けるのは得策ではないと判断し、統合したものと推測されます。地域別であったとしても、地域間を輸送する場合は重複が発生してしまいます。そのような場合では、当初見込んだ効率的な運用ができなかったのかもしれません。

続いて、現在の運用機材を見てみましょう。

ANAウイングスHPより

ここで注目すべき内容は、”小型機のみを運行している”ことです。会社HPによると、2機種のみとなっています。DHC8-Q400は主に中部国際空港や大阪国際空港を発着する路線にて使用され、B737-800は日本国内各地にて使用されます。過去にはB737-500もANAウイングスにて運行されていました。

最後に、ANAウイングスの将来像について考えてみます。

私は、【運航機種数が更に増加する】と考えています。具体的には、現在の2機種体制にA320、A321、B737MAXが追加され、5機種体制です。

以下は2022年時点のANAウイングス路線網です。

ANAウイングスHPより

既にANAウイングスは日本全国をカバーしていることが分かります。そうなると、日本国内での路線網拡大は限界という状況です。一方、ANAはB767-300(ER)を退役させ、A321を再導入しています。A321はANAウイングスが運航する現行機種と同じ単通路機です。そうなると、今後はA321をANA(全日本空輸(株))からANAウイングスへ移管することが想定されます。同時に、相互乗員資格 (Cross Crew Qualification; CCQ)が認められるA320の移管もあり得ると考えられます。また、将来的にはANAウイングスの主力機種であるB737-800の後継機種であるB737MAXの導入も考えられます。

利用者にとっては、運行者がANA(全日本空輸(株))もしくはANAウイングスであってもANAの航空券を持っていることには変わりないので、両社ともに引き続き、素敵なサービスを受けられることを願います。

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