8月19日はNational Aviation Dayということで米国の記念日となります。同日ですが、偶然にもエンブラエルの設立日でもあります。ということで、今回のテーマはエンブラエルについてです。航空機メーカーであることは航空ファンの方はご存じかと思いますが、少し詳しく調べてみました。

解説する上でのポイントは以下の3点です。

  • ブラジル企業
  • 民間機だけではなく軍用機やビジネスジェットも手掛けている
  • 最新の民間機はE-Jet E2シリーズ

まず、エンブラエルはブラジルに本社を構えるブラジル企業となります。

同社の設立は1969年8月19日です。会社名の由来はポルトガル語で”航空ビジネス”の頭文字をとったものです。当時は国営企業として誕生し、最初に手掛けた航空機は双発のプロペラ機EMB 110 バンデイランテでした。国内では西瀬戸エアリンクという地域航空会社のみ使用実績がありました。

同社の機体ラインナップでは小型ジェット機が良く知られており、日本国内エアラインではJ-AIRやフジドリームエアラインズ(FDA)が運航しています。一方で、民間機だけではなく軍用機やビジネスジェットも手掛けています。例えば、旅客機であるERJ145の機体の上部に軍用アンテナを装備した警戒管制機(納入先によって運用・呼び名が異なる)、2発のジェットエンジンを装備した軍用輸送機のエンブラエル KC-390があります。KC-390は航空自衛隊が運用中のC-2輸送機に形状が似ています。

最後に、エンブラエルの最新旅客機についてご紹介します。同社の最新はE-Jet E2シリーズとなります。日本のエアラインは未導入です。E2シリーズは2016年に初飛行を行い、現在はカザフスタンのエアアスタナ、地元ブラジルのAzul Brazilian Airlinesにて運行中です。同機は三菱航空機が開発していたMSJ(三菱スペースジェット)との競合でした。その理由として、①機体サイズがほぼ同じ、②搭載エンジンが同じ、③航続距離がほぼ同じということで、売り込み先のエアラインも重複していたと推測されます。現時点ではエンブラエルのE2シリーズがエアラインでの運行がされている状況からこちらに軍配が上がっていると考えます。

エンブラエルHPより

従来機よりも大口径となったエンジンが特徴です。

以前に羽田空港と地方を結ぶJ-AIR便にて利用したことがありますが、2-2の座席配置は好みです。MSJの登場が難しい状況となった今、J-AIRが現在運航するエンブラエル機の置き換えとしてE2ジェットが選定されることは可能性が高いと考えられます。その時には、現行機種よりも更に静寂性が増した機体にて空の旅を楽しめるかもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です